中央アメリカのパナマには世界有数の熱帯雨林がある。大半が地図にさえない未開の地。
ベア「何でも食べます!なんでもやる覚悟です!」
パナマには広大なジャングルがあり、多くの危険な生き物が住んでいる。
ここに取り残されたら、まず命はない!
ヘリで低空飛行をしても、全く地面が見えない。平坦に見えるがここは山岳地帯であり、傾斜が激しい上に岩場もある。
今回もベアは「最低限」の物を持参しパナマのジャングルからの脱出を試みる。密林に入るとこの挑戦の厳しさを知る。
Contents
「誘拐多発地帯、パナマのジャングルから脱出後編」サバイバル、ベア・グリルス
ジャングルではいとも簡単に迷子になる。
迷ったら最後、出口は見つからない。ここで人に出会う確率は低いそこで今回は、生きて脱出する為、救助を求め合図を送る事にした。
まず、この辺りで一番高い場所を見つけるベアさんだった。
危険なパナマに挑戦!
サバイバルに必要なものはジャングルに揃っている。
「豊富な水・食料・薬」を見つける事が出来る。
サバイバルの知識がないと死に至る事もある。「重要なのは知識です」とベアさん。
食糧:バッタを発見する!
料理の仕方)
- 頭を切り落とす。
- 丸食いする。
「サバイバルで重要なのは、先入観を捨てる事です。バッタは貴重な食料であり命を繋ぐエネルギーです。食べます!」
(モロマズイ顏をするベアさん(苦笑))
仕方なく口に運ぶが・・感想は「ねっとりした食感です。」(強引に飲み込むベア(笑)・・本当はエライ不味かったんだろう。
足元が悪く激しく体力が奪われる。
これがジャングルで歩くのが、難しい理由。足元が滑る。ここでは兵士でも一日の移動距離は約2キロ・・それが限界。湿度100%の為、服はへばりつき体感温度は48度。
谷に落ちそうになったベア!
<ベアさん教訓>
「ジャングルでは成り行きに任せ、気持ちを強く持つ事が大事である」
川沿いを歩くベアさん
水位が上がっている。
雨が降ったのだろう。森の中の雨水が渓谷に集まり急激に水位をあげている。
雨期には突然洪水が起き、全てを押し流してしまう。
岩場を登るコツはルートを決めて進む事・鋭い岩には注意を払う事である。
川沿いを進めば密林との格闘はないが、状況にあった判断が必要である。
歩いていくうちに、川幅が狭くなり、木も少なくなってきた。
険しい斜面を登る事にしたベアさんだった。
~斜面を登るベアさん~
石灰岩あ散乱し、足を滑らせて深い谷に落ちそうになったベア(死ぬ所)
・・大きな口を開け崖があり下には川・・向こう側に渡りたいが、手段を探すベアさん。
大木が倒れ、橋の様になっている。これを使えば向こう側へ渡れるはず。
距離約9m「カメラ貸して」焦らずバランスをとり、大木をまたぎながら少しづつ前進するベアさん。
谷底を見るとおよそ30m、「ここに枯木があります。落としてみましょう。落ちたら即死ですね」とベア。
渡りきりヘリとの中間地点まで来たベア。しかし救助ヘリに見つかりづらいので、今以上高い場所を目指すベアだった。
傾斜がきつくなり、100%の湿気・暑さが容赦なく体力を奪う。水分補給を忘れてはいけない。(一日に1ℓは必要)
ジャングルで新鮮な水を得る方法
水を含んだツル発見!
- 上を斬り、ツルの切り口を水平に保ったままで、下を切り落とす。
- 水分が滴り落ち、口にするベア。
(水を得るための手段)
ジャングルでの人間心理
「周囲の環境に逆らわず溶け込め」と軍隊では教え込まれる。ジャングルでの人間の心理状態は三段階ある。
- 何の危険も感じない
- ヘビ・サソリが住むジャングルの危険性を認知する。
- 心を落ち着かせ、身を任せる事を知る。
カカオの木
豊富なジャングルの植物、カカオの木を発見するベア。
まるで、猿の様に飛びつくベアさんだった(笑)
チョコレートの原料。
カカオ豆はビタミンCが豊富なエネルギー源である。紫色に熟せば、チョコレートの原料になる。
脳内のエンドルフィンの分泌を誘発し、ストレス緩和の効果もある。しっかり味わうベアさんだった。
小さな傷も命取りに
出発し木の枝で指を切るベアさん!どんな小さな傷でも敗血症をおこす危険がある。
「ベア回想録」
僕の友達は、ジャングルで指を切り敗血症にかかりました。小さな傷でも処理が必要です。薬草を探しましょう。
パナマには1万種を超える植物が自生し、毒草もあれば、薬草もある。
『破壊者』と呼ばれる植物を発見したベア。
破壊するのは、人間の体ではなく、細菌の方である。
- 葉をちぎり、小さくすり潰す
- 葉の汁を傷口に擦りつける
毎年パナマでは100人以上が感染症で死亡している➡素早い処置が必要である。
シェルター作り
ジャングルの野営に早めの準備をする事。行動力が重要である。(夜まで約30分)
ベア「夜のジャングルの立往生は遠慮したいです」
食料探し)
材料)シロアリ
巣の中にナイフを差し込み、ナイフにたかったアリをベロン・ベロン舐めた(苦笑)「できの悪い柑橘系の様な味です」
「食べる以外にも利用価値があります。後でお見せしましょう」
○シェルター作り
ハンモック型シェルター。地面から体を離して作る事➡サソリ・ヘビを避ける為。
- 地元の先住民も様々な用途に使う枝。樹皮の下が赤みを帯びていつのが特徴。
- ツルを切り取り、外枠の間にツルを編み込んでいく。
食糧確保
網を作る=柔らかい若木を使用する。
・金魚すくいのでかいヤツと想像して欲しい。
- 曲げて輪を作り、シャツをかぶせる
- 手に持ち「シロアリ」の巣からアリを落とす
「忍耐力が勝負ですが、意外とせっかちなんです」とベアさん。
「きてくれ~。美味しいシロアリだぞぉ~」と声をかけながら、魚をおびき寄せるが・・
「一匹入りました。ん?どこにいった?(照れ笑い)魚にバカにされています。
今回は僕の完敗です。あきらめましょう」今回は、食糧確保ができなかったベアさんだった。
火おこし
熱帯雨林での「火おこし」は大変である。
乾燥している木がないからである。
空腹で気分は落ち込むベアさんだが、なんとか弱い火おこしに成功する。
(ベアの一言)
「サバイバルで重要なのは、決して諦めず希望を持つ事です。僕はラミネートした家族の写真をどこに行くにも持ち歩いています。」
「これが僕の子供です」
(おぉ~かわいい男の子ではいかぁ~)で、「裏にはもう一人の子供と妻の写真です。」
(妻はよく見せなかったベア笑)
「どんな困難でも切り抜ける力をくれます。」
「空腹と寒さ中、家族への想いが唯一の支えです。ジャングルでは自分の無力さを実感します。本音を言えば夜明けが待ち遠しです」
と・・眠りにつくベアさんだった。
空腹のまま・二日目
「3時頃、寒さで目が覚めました。服が濡れたままでしたし、保温用にヤシの葉を敷いたんですが、あまり意味がなかったですね。ハンモックが潰れそうになりました。でもなんとか持ち答えてくれてラッキーでした」
脱出する為、出発するベアさん。
食糧確保
○ゾウゲヤシ発見するベア。
熟すと象牙の様になり硬くなる、先住民は彫刻の材料に使う。
ナイフで割るベアさん。炭水化物を豊富に含み「いい味です。味はココナツに似ていますが、食感は接着剤の様です。なかなかの朝食でした。満足です」
急斜面にぶち当たるベアさん。
地面が滑り前へ進めない。
木の枝をピッケル変わりにして、地面に刺しては進み、刺しては進むベアさん。あまりにも危険なので、撮影班に手を貸す優しいベアさんだった。
蚊がベアを襲う!
虫除け対策をしなければいけない。と・・突然赤土の山を発見するベア。
ハキリアリが作った培養土の跡らしい。
ハキリアリとは?細かく刻んだ木の葉を巣の中で発酵せ、菌類を栽培し食料にするアリ。
「この土はある事に役にたつんです。アリが分泌したギ酸を豊富に含み、防虫効果があり蚊を寄せ付けないのです。この土を手や顏にこすりつけます」
と猿の様に顏が真っ赤になったベアさんだった。(笑)
しかし「急斜面」を登り続けるベア。標高が高くなってきているので、気温が下がってきた。また新たな難関が?!
「斜面全体が崩落しています。土石流の跡です。数千トンの土や木が雪崩落ち、全てを押し流してしまうのです」=雨期によく見られる。
(滑りながらも斜面を登るベア攻略法。)
- 土に手を撃ち込みながら、しっかり体を支えるのがコツ
- 屈強な脚の筋力が必要である。
ベア救出作戦!
雨が降ってきたので、土砂崩れの恐れがある為、急いで脱出するベアさん。
上空では、ベアの合図を探しながら旋回するヘリが待機している。
火をおこすベア
水分を含む木を燃やし、煙を多く出すようにする。火は順調に空高く登っていく。
ベアは木の登り、発見されやすくする。約50キロ先にカリブ海が見えた。
「スゴイ!黄金の強奪に来た海賊のフランシス・ドレークも、こうして木に登りパナマを一望したそうです!感動です。・・聞こえますか?ヘリです。」
ベア・・新たなサバイバルへの挑である。急いでヘリに乗り込むベアだった。
サバイバルの達人・エンベラ族登場!
パナマのエンベラ族とは?
数百年、ここで暮らしサバイバル術を熟知した部族である。
かつてNASAがジャングルの不時着時に備え、彼らに教えを受けた程である。
エンベラ族とチャグレス川へ来たベアだった。カヌーに乗り、エンベラ族の紹介をするベア。
「舵をとっているのがアセロイです。彼の息子エリトは族長を努めています。その後にいるのがルーベンです」・・
はてさて自己紹介して頂いても(汗)同じに見えるのは・・自分だけだろうか(苦笑)・・
部族の男が結婚できる条件は「サバイバルの習得」だそうだ。
彼らの「狩り」は銃はなく、伝統的な弓と吹き矢だ!
エンベラ族の狩りの技術とは?
矢の先に「ヤドクガエル」の毒を塗る。
「ヤドクガエルとは?」 |
体は小さいがその毒は非常に強力である。これが血管に入れば命を落とす危険がある。わずかな毒が、獲物の神経組織を破壊する。 |
エンベラ族のジャングルでの移動
危険な生物が多いジャングル移動では、わざと音をたてて、移動するのが普通だが・・
彼らは神経を集中し、静かに進むのである。
また獲物を追いながら、帰路に迷う事が多いジャングルで、彼らは決して迷わない。
18m間隔にはっきり解る様に葉を折っていくのである。=サバイバルの知恵である。
獲物を誘い出すエンベラ族
アグーチの鳴き声を、マネして誘い出す部族。エンベラ族から、要求がくる。
「ベアさん、君もやってみなさい!」草笛を作り「ではやってみましょう!」とベアさん・・ブーーービーーーブ――?!はてな・・「これは何の動物でしょう?」と自分の出した音に笑いが止まらないベアさん(笑)。
ブーーービーーーブーー?!
「どんな動物が現われるのかな?」と笑いが止まらないベアさんだった(笑)。
エンベラ族に、ハプニングが?!
アセロイの指に「吹き矢」の毒が入ってしまった!
足場が不安定なジャングルの中を歩く為、わずかに、指が矢に刺さってしまったのだ!指がみるみる腫れていく。
○解毒には?➡ハチミツを様々な治療に役立てている。
アセロイの治療の為、村に帰る。
ベア途中で獲物を発見する=トカゲ。
弓で射止めたベア「スゴイ!興奮しました」
(トカゲで興奮して、アセロイの毒には興奮しないのか?!ベア・・君は真のサバイバル人だ(汗))
部落で「トカゲ」を焼いてもらい足を頂くベア。
「鶏肉に近い味とよく言いますが、これは鶏肉そのものです!!」
○チチャも飲み干すベアさん!
チチャとは?・・
ヤシの実を発酵させてできた飲み物。
部族の年長者の唾液で発酵させる。(飲んだ後、聞かされて笑うしかないベアさんだった(笑))
「美味しい!カクテル見たいです。僕はピニャコラーダが好きですが、これは負けてません!」
部族の年長者は、ベアの手を握り離さない(笑)。
何故か「微妙な関係」の様な握り方だった(笑)。
・振り切る様に「頭を冷やしましょう!」とベア。ノーパンで川に飛び込むベアだった(笑)
(ベア一言)
「今日は素晴らしい日でした。エンベラ族のサバイバル術を間近で見られました。しかし彼らから学べる事はまだまだあります」
エンベラ族と別れの日
エンベラ族の教え
- 身を隠す事が、生存の鍵である。
- 臭いに注意する事。
- 小さなミスが死を招く。
彼らのサバイバル術を試す危険な場所である=コロンビア国境近くのパナマ地峡である。
○誘拐が多発する場所である。
一日三件の誘拐が起きるコロンビアでは、身を隠すのが「生存」の鍵である
➡エンバラ族の教え:その1
「人間は肩から頭にかけて特徴的なラインを持ちます。そこでヤシの葉を背中に刺してラインをごまかします。光の反射で見つかる事もあります。腕時計やブーツのリングが、反射するのです。そこに泥を塗り反射を抑えるのです。顏にも数本のラインを入れツヤを消すのです」
=特殊部隊で学んだ偽装術。
○ベア・クッキング
材料)ツルヘビ・・1匹
- ツルヘビの頭を、歯で食いちぎる
- 胴体は動いているが、噛みちぎり食べる。
「固い肉です。少し残しておきましょう。おやつです」と・・ヘビをクルクル回してポケットに入れる。
➡エンベラ族の教え:その2。
臭いを残さない為、火を使わず生食いする。
エンベラ族の教え:その3
「小さなミスが死を招く」
木を掴み移動する事は要注意、少し触るだけで木の上部は大きく揺れるからである。
この一帯では「三原則」に用心を重ねる事が鉄則である。
「以前、二名のアメリカ人が麻薬組織に誘拐され、500万ドル要求。数日の交渉の末二度と戻ってはこなかった」
ベア帰国の途へ
ヘリとの待ち合わせ場所に到着したベア。
火を使うのは非常時だけ=敵に場所を知られるからである。
- 火を使う時は木で壁を作り、炎を隠す。
- 木の近くで焼けば煙は幹をつたい、枝葉で分散される。
- 救助される瞬間がもっとも危険な瞬間。
- ヘリが着陸したら素早く一気に走る。
(ベア一言)
「エンベラ族との出会いは、とても貴重な経験になりました。そして多くのサバイバル術を学びました。」
感想
最後の「パナマ地峡」は少し、演出かかった雰囲気ムンムンだった。
ベアさんはヘリで移動し、観ている方は、決して楽ではなかった。
「シリーズ」もここまで来ると、デジャブの様な感覚になり、「前にもあったじゃん!」と少しつまらない企画だった気がする。
これなら「エンベラ族との触れ合いの旅」というテーマで短く集約したほうが良いきもした。